八百屋いのち、ガイアの前身。 [プロフィール]
◆八百屋いのち (89参議院選挙) それは選挙事務所にあったエコロジーショップ (1989.6月ごろ)
もんぺを履いたスレンダーなお姉さんが、階段から降りてきた。
「らいおんのうた」ライブ会場へ向かう京王線よみうりランド駅で、偶然もらったチラシ。
そこに書いてあった「エコロジー」という文字。「直接民主主義」とか、「脱原発」なんて いうことも書いてある。 連絡先を見ると「みどりのネットワーク」千代田区神田神保町とある。
電話は…。「もし もし、そちらの活動に興味があるので、おじゃましてもよろしいでしょうか?」「どうぞ。い ま、選挙中なので、手伝ってもらいたい。」と、男。??
選挙に興味はなかった。が、チラシに書いてある事が私を惹き付ける。
どうしても行かな ければならない。
数日後、私は住所を頼りに、神田神保町のすずらん通りに辿り着いた。
三省堂書店のちょうど裏手に当たる、商店街のような小さな小径の通りの中央付近に、その事務所はあった。周りの建物と比べると、かなり古い。しかし威厳のある昭和6年築のビルの前で「さあ、 入るぞ!」っと緊張をほぐしているところへ、2階に通じる外階段から軽快に降りてきた 女性を見た瞬間、私は小さなショックを覚えた。
彼女は腰まである細くて頼りなさそう な髪の毛を束ねもせず、私の目の前でターンして、1階の事務所のドアの奥へ消えて 行った。もんぺを履いた!彼女だった。 都会の真ん中で!もんぺって、畑とか田圃とかで履くものではないの? なんだかとん でもないところへ来てしまったのかもしれない。
恐る恐る、1階の奥にある事務所に入って行く。電気もつけず、別の男女2人がパイプ 椅子に座って、なにやら打ち合わせをしているところだった。
「電話したものですが、お 話してもよろしいでしょうか。」
私は現在…、外務省の外郭団体が主宰する「野外活動 文化講座」を受講中です。午後から綾瀬の喫茶店「蘭蝶」でアルバイト、目的は15才の 頃より憧れていたモンゴル入国であること、などを伝えた。 そして自己紹介した後、ここ でなにかできることがないかを尋ねた。
「選挙事務所でボランティアをしない?」 男性は日野雄策、先ほどのモンペの彼女の 旦那さんであった。その後この男の手伝いで、この事務所後にエコロジーショップガイ アを作ることになるとは当時予想などとてもできなかった。
なにしろボランティアって、 当時まだ大衆化していなかった。もっと偏ったイメージがあったんだ。 日野と打ち合わせをしていた女性は、当時はまだBODYSHOPというブランドの化粧品 を海外から小規模に個人輸入して、動物実験をしない製品を広めようと活動していた 人だった。現在は自社開発した動物実験フリーの化粧品会社の社長である。
http://www.miss-apricot.com/