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モンゴル・レター(モンゴルからのメッセージ) [モンゴル]

モンゴルでも7月16日、日本の脱原発ムーブメントに呼応する市民の活動がありました。首都ウランバートル、日本大使館前でのデモです。

「7・16モンゴルでのデモ。モンゴルのTV局は5社、アメリカのTV局は1社、モンゴルの日本大使館前での、日本の20万人デモに賛同、日立・東芝の海外原発輸出に反対、モンゴルへの核廃棄物持ち込み反対を訴えました。何故、日本のマスコミは沈黙? 」
twitterより(‏@che_kawasaki)


そこでモンゴルからメッセージ文を取り寄せましたので、拡散させていただきます。
モンゴル語の原文もそのまま載せました。


(以下)


 モンゴル国に核廃棄物を埋めて処理する「モンゴル原子力イニシアティブ」プロジェクトが実施されています。このプロジェクトはモンゴルのウランを外国人が利用し、その廃棄物をモンゴルに戻すものです。先日承認された有用鉱物の廃棄物を埋め立て処理する600億トゥグルグ相当の施設を建設するというのは、上記のプロジェクトの一部なのです。
 
世界のウラン採掘国、具体的にはカナダ、オーストラリア、アメリカ合衆国などはいずれも利用した核燃料の廃棄物を回収してはいません。なぜモンゴルが回収することになったのでしょう?

 今日、原子力発電所で使用した核燃料の廃棄物を貯蔵する場所がなく、貯蔵自体が非常に大きな危険を伴うものとなっています。先進国では、自国での貯蔵はテロリストの攻撃対象となるだろうと恐れています。

 そのような折に、国際原子力機関がそのすべての廃棄物を一か所に集中させる提案を行いました。こうすることにより、核廃棄物の危険を少なくし、廃棄物から核兵器を製造するリスクが減少すると考えたのです。

 世界の他の国々は引き取ることを断わりましたが、唯一モンゴル国民だけが世界のゴミ箱となることを承諾しました。

モンゴルの政府は、次のようなことを述べて国民を洗脳しようとしています。
1) モンゴル国民はウランを採掘しなければ発展できない。

2) モンゴル国民は原子力発電所を建設しなければ発展できない。

3) モンゴル人は外国人に売ったウランの放射性廃棄物を回収しなければならない。


これに対する答えとしてわれわれは次のように主張します。

1) われわれモンゴル国民は、これまでに金、銀、石炭を採掘したのに豊かになっていない。ウランは将来のわれわれの子孫のために残しておこう!

2) 福島の事故、チェルノブイリの災害のいずれも人の無責任な行為から発生したことが明らかになっている。モンゴル人が、この人々よりも強い責任感をもち、厳密に規律正しく行動することができるのだろうか。福島やチェルノブイリに起きている災いをわざわざここに呼び込む必要があるのだろうか。

 そればかりか、世界中で再生可能エネルギーを開発している。時代遅れな原発は私たちには不要だ!

3)外国に売却したウランの廃棄物、核燃料の廃棄物を回収すべしという決まりはどこにもない!世界の他の国々は回収していない。モンゴルだけがこれを実行に移し、モンゴル国を世界のゴミ箱にしようとしている。

世界の国々を代表してモンゴルだけが犠牲にされるというのだろうか????
(Anti Nuclear Movement Mongoliaの投稿より)



なお、モンゴル語の原文はこちらです。

Монгол улсад ц・мийн хаягдал булшлах "Монголын Ц・мийн Санаачлага" т・с・л хэрэгжиж байна. Энэ т・с・л бол Монголын ураныг гадныхан ашиглаад, хаягдлыг нь эргッ ッ лж ・г・х т・с・л юм. Саяны батлагдсан ашигт малтмалынхаа хаягдлыг булшлах 60 тэрбумын байгууламж байгуулна гэдэг бол дээрх т・слийн нэг хэсэг билээ.

Дэлхий нийтэд уран олборлодог улс орнууд---Канад, Австрали, АНУ--аль нь ч ашигласан тッ лшнийхээ хаягдлыг эргッ ッ лж авдаггッ й. Яагаад МОНГОЛ авах болов???

・н・・д・р АЦС-д ашигласан ц・мийн тッ лшний хаягдлаа хадгалах газаргッ й, хадгалах нь асар их аюул эрсдэл дагуулдаг болсон. Х・гжингッ й орнууд нутагтаа хадгалахдаа террорист халдах вий гэж айж байна.
...
Ийм ッ ед тэр бッ х хаягдлыг ганц газар т・вл・рッ ッ лэх саналыг Олон Улсын Атомын Энергийн Агентлагаас гаргасан. Ингэвэл ц・мийн хаягдлын аюулыг багасгаж, ц・мийн хаягдлаас ц・мийн б・мб・г хийх эрсдэл багасна гэж ッ зсэн

Дэлхийн бусад орнууд авахаас татгалзсан. Ганцхан Монголчууд дэлхийн хогийн сав болохыг з・вш・・рчээ.

Монголын Засгийн Газраас:
1) Монголчууд уранаа ухахгッ й бол х・гжихгッ й
2) Монголчууд АЦС барихгッ й бол х・гжихгッ й
3) Монголчууд харийнханд зарсан ураныхаа ц・мийн хаягдлыг буцааж авахгッ й бол болохгッ й

гэсэн тархи угаалт явж байна.

Хариуд нь:

1) Монголчууд бид алт, м・нг・, нッ ッ рсээ ухаад баяжаагッ й! Уранаа ирээдッ й хойч ッ еийнхэндээ ッ лдээе!
2) Фукушимагийн осол, Чернобылийн гамшиг аль алин нь хッ ний хариуцлагагッ й ッ йлдлээс гаралтай нь тогтоогдсон. МОНГОЛчууд тэднээс илッ ッ хариуцлагатай, сахилга баттай байж чадах уу? Тッ ッ гээр яваа гайг ッ ッ гээр дуудах хэрэг байна уу???

Тэгээд ч дэлхий нийтээр сэргээгдэх эрчим хッ чийг х・гжッ ッ лж байна. Хоцрогдсон АЦС бидэнд хэрэггッ й!

3) Гадагш зарсан ураныхаа хаягдлыг болон нийлッ ッ лсэн ц・мийн тッ лшнийхээ хаягдлыг буцааж авдаг ёс журам хаана ч байхгッ й! Дэлхийн бусад орнууд авдаггッ й. З・вх・н Монголд энийг хэрэгжッ ッ лж, Монгол улсыг дэлхийн хогийн сав болгох нь.

Дэлхий нийтийн ・мн・・с МОНГОЛ УЛС золиослогдох гэж ッ ッ ????

(以上)
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肉食ベジタリアンたちの白いたべもの [モンゴル]

肉食ベジタリアンたちの白いたべもの

エコロジーダイアリー歳時記.JPG



モンゴル遊牧民は、生活の基盤を家畜に置いています。家畜自体を肉として食べることは極力避け、利息としての乳を加工、保存し食べる文化を発達させました。畜肉を総称でウランイデー(赤いたべもの)と呼ぶのに対して、乳製品はツァガーンイデー(白いたべもの)と呼んでいます。冬のあいだ肉食に疲れた内臓を春先の新鮮なこの乳製品で癒すのだそうです。

モンゴル人たちにとって白色は、たとえば白い心=純粋な心、白い地=未踏の地、白い月=正月、というふうに、けがれない純粋なもののたとえとしてよく使われます。ですから乳製品をツァガーンイデーと表現するのは、ただ見た目に白いというだけでなく、モンゴル遊牧民の乳製品に対するけがれない純粋性(神聖)への敬意をも含んでの表現なのでしょう。

日本ではひと昔前まで味噌を「手前味噌」と言って、各家庭で作ったものですが、モンゴルでの「手前味噌」ツァガーンイデーは現在進行形です。味も各家庭によって千差万別。加工は主に女性の仕事で、乳の季節(春~夏)には保存食として大量に作る必要があって忙しくなります。但し人間が乳を全部横取りしてしまうのではなく、子畜達には割り当ての量が確保されているからご心配なく。子畜は未来を繋ぐ遊牧民の大切なLivestock(生きた蓄え)なのです。

ツァガーンイデーは五畜(馬・羊・山羊・牛・ラクダ)の乳から全て作ることができます。乳量の多い牛の乳から作るツァガーンイデーは一般的といえますが、牛の遊牧に合わないゴビ地方(半砂漠地帯)ではラクダ乳からツァガーンイデーを作るなど、食文化の地域差が伺えます。乳を加熱分離し、上層に脂を作るウルムはほんのり甘みがあり、栄養も豊富で人々の舌を魅了します。

モンゴルの乳製品で一番おもしろいのは、加工の全ての段階で生じる分離物が次の乳製品へと転化していくことです。捨てるところがない。乳から作る酒の粕からもツァガーンイデーを作るほど。遊牧民の暮らしにはムダがありません。ほとんど水としか思えないシャルオス(黄色の水)でさえ、牛の健康にいいとか、洗髪すればフケが止まるといって利用しています。

頭が下がる思いですが、日本の米食文化と似ている点も多々あります。酒粕で粕汁、糠もちょっと前まで洗剤、洗髪といろいろ工夫して使っていましたよね。だからモンゴルの乳製品をまねて中国で豆腐が作られ、日本に及んだと言う豆腐伝来のルーツがモンゴルにあったとしてもうなづけてしまします。



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長野県美麻村の古い校舎を活用していた遊学舎の吉田比登志さんが中心となって製作していた「エコ・ダイアリー歳時記」(1995年版)というブックダイアリーに書かせていただいた文章です。遊学舎はその後火事にあい、全焼してしまった。

火災の関連情報が下記にある(なまえのない新聞 1999.6・7月号)
http://amanakuni.net/Namaenonai-shinbun/Namae95-MiasaYugakusha.html

美麻村から豊丘村に移った比較的新しい関連情報(オフィス和蔵 2005.6月のblog)
http://offce-wagura.no-blog.jp/officewagura/2005/06/post_ec9b.html




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広島の少女の折り鶴 [モンゴル]

「広島の少女の折り鶴」の話を、
まさかモンゴルの子どもから聞かされるとは思いもよらなかった。

●モンゴルで語り継がれてきた広島の少女の話

モンゴルでは毎年八月六日にラジオやテレビで必ず流される歌がある。
91年にモンゴル国滞在中、悲しい歌を子どもたちが歌ってくれた。
それがこの「広島の少女の折り鶴」だった。
とっても素敵なメロディなんだけど、なぜかもの悲しい。
歌詞を尋ねて、からだが熱くなった。
「原爆で命を失った日本の広島の少女の歌だよ」。

※でも、モンゴルでは「ツァーサンショウォー(紙の鳥)」って言ってた。

http://homepage2.nifty.com/eastwing/hirosima.htm
(↑オユンナのHPに「広島の少女の折り鶴」の訳詞が載ってた。)

http://tb.sanseido.co.jp/kokugo/kokugo/j-kokugo/books/2003_oriduru_3.html
(↑そして三省堂の国語のサイトにも、オユンナが解説してるね)

●文化交流のつもりで持ち込んだ凧、ひょんな事から「平和」と繋がった。

ちょうど日本の凧を持ち込んで、文化交流のタネを蒔くつもりでいた時だった。
日本では広場も少なくなり、またこどもたちの遊びもゲーセン化し、
凧を揚げるチャンスも少なくなった。
日本の伝統的なあそびと、モンゴルの自然相手の体験型文化交流、という発案だ。
我ながらすばらし。

モンゴルに凧揚げの文化はあるのかな?
モンゴルでは、凧の事も「ツァーサンショウォー(紙の鳥)」と言う!
(ここで広島の少女の話と、文化交流が繋がった)
あの広い草原で、子どもたちとおもいっきり凧あげしたい!
将来は日本から凧揚げツアーを組んで、日本人は自国文化を再発見し、
モンゴル人と共にモンゴルの自然を借りて、おもいっきりあそびたい。
そんな自然がある豊かさをみんなが確認できる場を、生み出したいと考えていた。

●日本の凧の会が協力

日本出発前、ある音楽家の紹介で、洋食で有名な日本橋「たいめいけん」のご主人を介し、
凧の会「風人」より長崎凧を預かることができた。
「モンゴルで立派に揚げてきてほしい」と託された凧だった。
とても変わった凧だった。
風を受けると「ビュンビュン」と大きな音を出す玄が張られていた。
自分が凧の専門知識を持ち合わせていないから、
やはり専門家の意見が聞きたいと思っていた。
そんな話をこぼしたら、実現してしまったのだ。

日本橋たいめいけん(洋食)
http://www.taimeiken.co.jp/index.html 
http://www.taimeiken.co.jp/museum.html

●脱核の国と核事故

モンゴルで知り合いになったロシア語の大学教授ジギーマさん(私の日本語の生徒になる)
からも、「脱核の署名」を書くよう勧められたのは、偶然じゃなかったんだなぁ。
モンゴルは69年より核不拡散条約に加盟している、脱核宣言をした国なのだ。
しかし国土周辺では、絶えず核実験が繰り返されており、大陸つながりのモンゴルでは
生命を脅かす核の脅威は個人のレベルにまで達しているのではと推測する。

その後のモンゴル滞在中の93年には、西シベリアの「トムススク7」という核閉鎖都市の
「シベリア化学コンビナート」で、ウラン溶液の入ったタンク爆発。
工場の屋根が吹き飛び、液が飛散するとんでもない事故が発生している。
ウランバートルにいた私は冷や汗かかされたが、その放射能の家畜や人体に与える影響などは、
公表されていなかったと思う(未確認)。

※その7年後、西シベリアで世界最悪の河川汚染を引き起こした原因と発表された。

当時、日本大使館も冷静、というよりは邦人の安全確保に無関心だったという印象が残っている。
「早く帰ってこい!」電話口、父が私を叱った。そのギャップが私を興奮させた。

●モデルは広島市平和祈念公園にある「原爆の少女の像」

その像のモデルは佐々木禎子さんという人で、2才で被爆、12才で原爆症で他界した。
あるテレビ番組では佐々木禎子さんの甥という人が、叔母さんの生きた証を尋ねる旅
の様子を紹介していた。今彼は、ロックバンドで叔母さんの魂の弔いをしている。

禎子の魂が宿るロックバンド
http://park3.wakwak.com/~godbreath/


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